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☆「メルマガ金原」No.838 (一部省略)
2/18実践報告「福島原発事故から『放射能汚染・エネルギー問題』を学ぶ授業」
(ヤマユリさん)
昨日・今日(2月18日・19日)の両日、和歌山市において、学校体育研究同志会「関
西・近畿ブロック和歌山集会」が開催され、昨日(18日/於和歌山市教育会館)だけ私
も参加してきました。
学校体育研究同志会(http://taiiku-doshikai.org/wordpress/)は、公式サイトによ
れば、「1955年1月19日、学校体育研究同志会(通称「体育同志会」)は創設者で
ある丹下保夫と当時新しい体育のカリキュラムづくりに取り組んでいた若い教師たちによって設立されました。(中略)『国民運動文化の創造』という理念を掲げ全国各地に1200名を越える仲間をひろげて実践・研究・運動をかさねてきました。それは、運動やスポーツを人類にとって価値ある文化として継承・発展していくこと、同時に、すべての子ども・青年そして国民が運動やスポーツの主人公になることをめざした活動です。この理念と活動の基礎は、日本国憲法と教育基本法にもとづく国民のための教育にあります。」という理念を掲げた団体です(http://taiiku-doshikai.org/wordpress/about/)。
私が、なぜ畑違いの研究会に部外者ながら参加してきたかというと、メルマガ金原の読
者であり、No.614「ヤマユリさんの福島レポート」 No.620「ヤマユリさんの授業実践報告(小学校3年生)」で、レポートをお送りいただいてご紹介したことのある、そのヤマユリさんが1日目(18日)の発表者であり(2日目は別の方2名が「体育授業」についての実践報告をされたはずです)、発表のテーマが「福島原発事故から『放射能汚染・エネルギー問題』を学ぶ授業」と題した勤務校の5年生を対象とした授業実践報告だったからです。
メルマガNo.620では、「3年生のクラスの補講を頼まれ、宮城や福島に行った話を写真
を見せながら話したいと申し出ると、ぜひぜひと言われて急遽1時間だけ授業をさせてもらいました(次に5年生でする授業の練習も兼ねて)」という報告でしたが、今回は、その「5年生でする」授業を実践した報告でした。
ヤマユリさんは、大阪府下の公立小学校に勤務しておられ、今年度は特別支援学級の担任をされているのですが、支援学級で担任している5年生の生徒の通常学級の「総合的な学習の時間」に応援に入ることになり、そちらの担任の若い先生に、「エネルギーの授業を何時間かさせてもらえないか」と頼んで快諾してもらったのだそうです。
「原発や放射能の授業」ではなく「エネルギーの授業」としたのは、別に担任をだまして
(?)授業時間を確保するためだった訳ではなく、もともと関西電力の火力発電所見学がスケジューリングされていたことも理由の一つだったそうです。
ヤマユリさんが考えた事前の「授業計画」がレジュメに掲載されていましたので、その目
標と各次の大項目のみ書き写します(各次、1~2時間)。
目標
◎東日本大震災、福島原発事故による被害の実態を知り、命や健康を守るためにど
うすればいいかを考えることができる。
◎放射能、放射線による健康被害や放射性廃棄物処理の問題を考え、放射能から
子どもを守る運動や原発廃炉を求める住民運動があることを知る。
◎発電の仕組みや様々な発電方法を学び、再生可能な自然エネルギーの利用を増
やす取り組みが世界や日本で進んでいることを学ぶ。
第1次「東日本大震災から何を感じた?」
第2次「電気ってどうやって作るの?」
第3次「放射線ってどんな影響があるの?」
第4次「福島の原発はなぜ作ったの?」
第5次「環境にも人にもいい発電はできないの?」
第6次「火力発電所の見学(バス代はタダ)」
第7次「調べたことの発表を聞いて、これからのエネルギーについて話し合おう」
ただし、自分が担任している学級ではなく、応援に入る限られた時間しか使えないこ
とや、また、前の授業での子どもたちの反応や興味を持った点を次の授業につなげてい
く方針をとられたことから、実際の実践はこのとおりはいかなかったそうです。
実際に行われた4次(5時間)の授業の概要のごくあらましと生徒たちの反応(学習ノ
ートより)のいくつかをご紹介します。
第1次(2時間)
① 体育同志会会員の男性教員が監督をしている宮城県東松島市の中学校野球
部(その学校は海からわずか150メートルしか離れていない)の写真を見せ、震災後ヤ
マユリさんたちが東松島市を訪ねた際の写真なども見せた。また、気仙沼の離島「大
島」にボランティアに行った様子や、そこで世話をしてくれた「おばか隊」の話をした。
② 3.11の震災を知ってどう思ったかを生徒に発表してもらった。
③ 「TUNAMI」が国際語になった話をした上で、「FUKUSHIMA」も世界に知られる地
名になったこと、福島に行った時に撮った写真などを少し見せたが、宮城で時間を使
いすぎて福島のことは少ししか話せなかった。
(授業の感想・疑問より)
「3月の大震災で先生がボランティアに行っていたのはすごいなあと思いました。あれから、7か月以上もたっていてわすれかけていたから、思い出してわすれないようにしようと思いました」「なぜおばか隊は自分もたいへんなのにみんなのためにがんばるのか
(※次の授業でおばか隊を取材したNHKの番組の映像を見せた)」
「放射線のことがあまりわからないから放射線のことが知りたい(※線量計を借りて測定
した)」 「ぼくもなにか役に立たないかなと思っています」
第2次(1時間)
①エネルギーの源は?
「エネルギーの源って何か?」A発電所、B石油や石炭、C太陽、D肉 んぼどれかを
考え、理由を話し合った。
②電気はどうやって作るの?
③放射線ってどのくらいあるの?
ガンマ線だけ計れる「はかるくん」の貸し出しを受けられたので、実際に測定してみた。
5年3組の教室内で「0.082マイクロシーベルト/時」だった。
(授業の感想・疑問より)
「日本で一番多いのは、原子力発電だと思っていたけど、火力発電が一番多いんだと
思っていたけど、火力発電が一番多いんだなと思いました」
「かんきょうにも人にもいい発電方法がもっとあったらいいと思う」
「放射線はなくなるんですか?」
「放射線でどういう影響をうけますか?」
第3次(1時間) 2学期最後の授業
①放射能はどこまで広がった?
群馬大学の早川由紀夫教授作成の汚染マップが分かりやすいので、これを大型テ
レビの画面で確認した。
また、若狭湾から学校のある場所まで約100㎞であることを確認した上で、「火力
発電所は大阪湾にあるのに、原子力発電所はなぜこんなに遠く離れたところに作った
のでしょうか?」と質問し、考えをノートに書いてから発表してもらった。
生徒の発表例
「福井には人口が少ないから、人口の多いところにいかないようにするため」
「もし何かあった時、人口が多いとところに原発をつくると大変なことになるから人口の
少ないいなかにつくっている」
「福井だと土地の値段が安いから」
「ほかの地域が被害にあわないように」
また、前回の授業で、飯舘村のことをもっと知りたがっていた子が多かったので、NHK
の番組(大事に育てた牛を手放し村を出て行く人の話)の話をした。
②放射性廃棄物はどうなるの?
③福島の子どもたちはどうしているの?
福島を訪問した時にお会いした西片嘉奈子さん親子(福島市から米沢市に避難)
の紹介をした上で、西片さんに見せてもらった作文や絵の写真を見ながら、福島の小
学生の作文を読んでいった。「僕は、しょう来サッカー日本代表になりたいです。でも今の福島ではいっぱい練習きません。いつになったらほうしゃのうはなくなりますか?僕は大人になれますか?・・・僕たちをたすけてください」(小3)、「私はこどもをうめますか?長く生きられますか?」(小5)など。重い話が続き子どもたちの表情もこわばってきた。西片さんの2人の子どもが、「友だちと離れたくない」と嫌がっていたが、米沢で友だちができて思いきり外でも遊べるので喜んでいる話をすると、子どもたちもやっと「よかった」という表情になった。
(授業の感想・疑問より)
「放射能は処理するのがむずかしい。こんなんだれが考えよってん。あぶないのに。もし、
美浜原発などがばく発して○○(生徒たちの住んでいる市)もひさいするかしんぱい」
「原発は夢やしょうらいなどをなくすが、事故がなかったらいる存在だと思う。3学期にも授業をして下さい」
「福島の子ども達は、外で遊べなくてすごくかわいそうだ。放射能がかからない服があったら外で遊べるのに。もしも日本に原子力発電所がなかったらどうなるのか?」
第4次(1時間)
①「放射能を浴びるとどうなるのですか?」(男子) 前回の授業で出た男子生徒からの
疑問。これに応える形で、広島・長崎の被爆、1954年3月のビキニ環礁水爆「ブラボ
ー」の実験で被爆した第五福竜丸被爆の話をした。
今年の1月、夢の島にある第五福竜丸記念館を訪ねた際の写真や、乗組員・大石
又七さんをインタビューした新聞記事などを紹介した。
②「もしも日本に原子力発電所がなかったらどうなるのか?」 これも前回授業で出た疑
問。既に54基ある原発のうち、実際に稼働しているのはわずか「3基」となっていることを教え、スペインでの太陽光発電や、山形県での雪を貯蔵して夏の冷房に使う取組などを紹介した。
※ なお、この週には、関西電力南港火力発電所への見学があり、私(ヤマユリさん)
の授業の前日には関電による出前授業があった。
(授業の感想・疑問より)
「核兵器の実験なんかしなかったら大石さんの仲間は死ななかったのに死の灰という理由
がよく分かりました」「大石さんは、色々な人にいやなことを言われたけれどそんなことを背負ってみんなのために伝えなければならないことを伝えられるってすごいなあと思いました」「3基しか動いていないのがおどろいた。3基で十分足りるんなら他の50基ぐらいこわしちゃえばいいんじゃないんですか?」
「原発をつぶすのはむずかしいが、もっと自然にまた人にやさしい発電をふやしていけばいいと思った」「今みんな原発をなくせ~なくせ~と言っていて放射能とかいろいろだめだけど、原発がなければどういう生活するからわからないから必要?かなと思いました。今動いている原発は3つだけだけど、これからどんどんなくなっていったらみんなで考えたりしたやつをやったらいいな~と思います」
「デメリットができるだけ少ない発電をたくさんすればいいと思う。いいところを言って事故の後を考えへんからあかんと思います」
「なんで国はもっと自然の発電をしないのか?」
「原発がなくなったらやっていけるのか?原発はなくなってはいけないけど、わるいものだと思う」
なお、以上の中に「原発がなかったらこまる」と書いている子がいるのは、関電の出前授業やマスコミの影響が強いからなのだろうか?と考えさせられた(と、ヤマユリさんは書いておられます)。
それから、火力発電所見学の後、「環境や健康にいい発電」について調べてきたことの
発表会とまとめの授業をする予定、ということでした。
十分なご紹介になっていないかもしれませんが、その点はご容赦ください。
このような小学校での授業実践に取り組んでおられる教員の方も少なくないと思います。 現に、ヤマユリさんのご紹介で、メルマガを読んでいただいている東京都下で小学校3年の担任をされているKさんも、昨日の集会に(日帰りで)参加しておられたのですが、既に20時間もの原発・放射能関連の授業をされているとかで、どっさりと資料を頂戴し、敬服しました。
質疑応答の際、私からヤマユリさんに、思わず「同僚や保護者の反応はいかがですか?
」と質問してしまったのは、このような授業を止めさせようというプレッシャーはないのだろうか、と勘ぐってしまったことによるものですが、ヤマユリさんからは、「直接自分が担任を受け持っているクラスではないからか、そのような否定的な反応はない」ということでした。
そして、ヤマユリさんからもKさんからも、「原発や放射能の問題を取り上げることについて『自主規制』してしまうことが一番良くない」というご意見を伺い、非常に心強く感じました。
日帰りで東京に帰られるKさんを和歌山駅までお送りしがてら、ヤマユリさんも交えた3人で色々なお話ができたのは有意義でした(メルマガ金原の臨時オフ会のようなものですね)。
原子力発電や放射能のことを学ぶことは、私たち社会人にとってももちろん必要なことですが、将来をになう子どもや若者にとってもとても大切なことです。
「原発と教育」については、専門外ながら、私もいろいろと考えるところがありますので、いずれ考えをまとめる意味で、メルマガでも書いてみたいと思いますが、教育関係者の方からも、(匿名でも顕名でも結構なので)是非ご意見をお寄せいただけると嬉しく思います(実際、メルマガ読者の中には、ヤマユリさんやKさんのような現役教員の他、元教員、教職員組合専従、大学教育学部の研究者など、たくさんの教育関係者がおられます。教育委員会関係者はいなかったと思いますが)。
最後に、ヤマユリさんが昨日のレジュメの最後に書かれていた「お母さん達のがんばりに励まされて」という文章を全文引用したいと思います。
直接、授業実践にかかわることではありませんが、学校という場が、たとえ西日本でも、
決して放射能と無縁な場所ではないということの一例として、また日本中のいたるところで始まっている若いお母さんたちの活動の一例として、心にしみる文章でした。
(付記1)
大阪の「ヤマユリさん」や東京の「Kさん」を仮名にしているのは、私自身の判断によるものです。実際、ヤマユリさんからは、「別に本名でもかまいまんからお任せします」と言っていただいたのですが。
(付記2)
学校体育研究同志会大阪支部サイトの中の健康教育掲示板に、ヤマユリさんの実践
報告の一部が掲載されています。
http://bbs1.sekkaku.net/bbs/kenko.html
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*今日の「最低気温0℃→最高気温9℃」
☆今朝の定例の散歩(8:00~9:30)は、3人(一、公、、嘉)で行った。
毎朝の散歩(8:00~9:30)で、4月1日に営業開始する南海電鉄の新駅:和歌山大学前(駅)の西口広場付近を携帯のデジカメで撮影しました。
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