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http://hiroakikoide.wordpress.com/2012/02/17/tanemaki-feb16/
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「原発反対は人間がサルに戻る事です」東京都原発投票署名が集まった事について
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☆「メルマガ金原」No.833 (一部省略)
安冨歩氏『原発危機と「東大話法」 傍観者の論理・欺瞞の言語』を読む
今話題の本を読みました。「メルマガ毎晩配信」をモットーにしていると、まとまって本を読む時間を作るのが非常に難しくなり、買ってきても、つまみ食い的に所々読めばマシな方で、大半が「積ん読」「並べ読」状態になっていたのですが、インフルエンザで強制休養を余儀なくされた機会を利用し、一気に通読しました。
『原発危機と「東大話法」 傍観者の論理・欺瞞の言語』
著者:安冨 歩(やすとみあゆむ)氏
1963年 大阪府生まれ
京都大学経済学部卒業
同大学院経済学研究科修士課程修了
現在、東京大学東洋文化研究所(2009年から教授)
明石書店(2012年1月15日刊行)
1,600円(+税) 270ページ
この本に注意を惹かれたのは、ビデオニュース・ドットコムでの神保哲生さん、宮台真司さんによる安冨さんへのインタビューを知ったことによります。
http://www.videonews.com/on-demand/561570/002275.php
番組自体は有料会員限定配信なので、プレビューしか視聴できませんでしたが、なかなか東大教授とは思えないユニークな風貌の方であることに驚きました。
そして、なにより、以下の番組案内の文章に引きつけられました。
私が読むことになった上記著書の分かりやすい紹介となっていますので、長いものですが、
全文引用します。
(引用開始)
マル激トーク・オン・ディマンド 第564回(2012年02月04日)
東大話法に騙されるな
ゲスト:安冨歩氏(東京大学東洋文化研究所教授)
「東大話法」なるものが話題を呼んでいる。東大話法とは東京大学の安冨歩教授が、
その著書『原発危機と「東大話法」』の中で紹介している概念で、常に自らを傍観者の
立場に置き、自分の論理の欠点は巧みにごまかしつつ、論争相手の弱点を徹底的に攻
撃することで、明らかに間違った主張や学説をあたかも正しいものであるかのように装い、さらにその主張を通すことを可能にしてしまう、論争の技法であると同時にそれを支える思考方法のことを指す。
「人体には直ちに影響があるレベルではありません」「原子炉の健全性は保たれています」
「爆発することはあり得ない」等々。3・11の原発事故の直後から、われわれは我が耳を疑いたくなるような発言が政府高官や名だたる有名な学者の口から発せられる様を目の当たりにした。あれは何だったのか。
さらに、人口密度が高い上に地震国であり津波被害とも隣り合わせの日本で、少し考え
れば最も適していないことが誰の目にも明白な原子力発電が、なぜこれまで推進されてきたのか。一連の政府高官や学者の言葉や、最も原発に不向きな日本で原発が推進されて
きた背後には、いずれもこの東大話法があると安冨氏は言う。今日にいたるまで原子力村
が暴走してきた理由、なぜわれわれの多くが原発の安全神話を受け入れてしまっていた理
由、そしてわれわれが原発を止めることができなかった理由を考える上で、東大話法は貴重な視座を与えてくれる。
安冨氏は東大話法の特徴を
1)自分の信念ではなく、自分の思考に合わせた思考を採用する、
2)自分の立場の都合のよいように相手の話を解釈する、
3)都合の悪いことは無視し、都合のよいことだけ返事をする、
4)都合のいいことがない場合には、関係のない話をしてお茶を濁す、
5)どんなにいい加減でつじつまの合わないことでも自信満々で話す、
6)自分の問題を隠すために、同種の問題を持つ人を、力いっぱい批判する、
7)その場で自分が立派な人間だと思われることを言う、
8)自分を傍観者と見なし、発言者を分類してレッテル貼りし、実体化して属性を勝手に 設定し、解説する、
など20の項目にまとめ、そのような技法を駆使することで、本来はあり得ない主張がまかり通ってきたと言う。そして、その最たるものが、原発だと言うのだ。
実際、このような不誠実かつ傍観者的な論理は原発に限ったものではなく、今日、日本のいたるところで見受けられる。しかし、それが東大ではより高度なレベルで幅広く行われているという理由から、安冨氏は自身が東大教授でありながら、あえてこれを東大話法と名付けたそうだ。
東大話法の最大の問題は、いかなる問題に対しても、あくまで自らを傍観者としての安全な場所に置いた上で、自分という個人が一人の人間としてその問題についてどう思っているのかという根源的な問いから逃げたまま、自分の社会的な立場からのみ物事を考え、そこから発言をしているところにある。そこには人間としての自分は存在しないため、人間としてはあり得ないような論理展開が可能となってしまう。当然、その論理は無責任極まりないものになる。そして、そのような人間としてあり得ないような論理を正当化するためには、その問題点や矛盾点を隠すための高度な隠蔽術が必要になる。そのような理由から、東大話法が編み出され、洗練されていったと安冨氏は言う。
安冨氏は、東大話法の存在を知り、その手の内を理解することで、東大話法に騙されなくなって欲しいと言う。そうすることで、日頃から違和感を感じながらも、まんまと東大話法の罠に嵌り、おかしな論理を受け入れてしまっている様々な問題について、自分本来の考えをあらためて再確認することが可能になるかもしれない。
しかし、それにしてもなぜ東大話法なるものが、ここまで跋扈するようになってしまったのだろうか。現在の日本が多くの問題を抱えていることは言うまでもないが、その多くについてわれわれは、必ずといっていいほど「誰かのせい」にしている。そして、その論理を説明するために、実は自分自身に対してまで東大話法を使って自分を納得させてはいないだろうか。東大話法を知ることで、自分もまた無意識のうちにそのような論理を振り回していることにより自覚的、かつ自省的になることも可能になるはずだ。
東大話法に騙されることなく、「自分の心の声を聞け」と訴える異色の東大教授安冨氏と、東大話法とその背景を議論した。
(引用終わり)
神保さんは、このインタビューの後、レギュラー出演しているTBSラジオの番組の中でも、「東大話法」のことを取り上げており、You Tube で聞くことがきます。
http://www.youtube.com/watch?v=M5lj67ZVa7I (14分59秒)
※ 文字起こし(みんな楽しくHappy♡がいい♪)
http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-1494.html
安冨氏は、著書の中で具体的な「東大話法」分析素材として、池田信夫氏(東大経済
学部出身)のブログ記事を取り上げて徹底的に批判しており(東大出身ではありませんが、香山リカ氏の小出裕章氏への発言~メルマガNo.395で取り上げたもの~も分析しています)、一種痛快ですらありますが、もとより著者の目的はそのような一時の快をむさぼるような低いところにはありません。
神保さんもラジオで強調されていましたが、このような「東大話法」に自覚的になることは、まずもって自らの思考を映し出し、自らを省みるための「鏡」として有効なのだと思います。 いずれにせよ、3.11以降、あまりにも多くの「不誠実」「不正直」「無責任」な言説を聞かされ続け、感覚が麻痺しかかってきたところに、このような「欺瞞言語」が「東大話法」として体系化された意義は非常に大きいと感じました。
ただ、もともと、安冨氏がご自身のブログ(http://ameblo.jp/anmintei/→引っ越したようですが)に掲載した文章が元になっているからか、文章の練り上げが足らず、さらにいえば、出版社ももう少し校正に頑張って欲しかったと思う箇所が散見します。
もっとも、著者自身そのことには自覚的なようで、「この研究が、いわゆる学術研究としてはあまりにも生々しく、性急であることは自覚しております。しかし、最初に書きましたように、この問題を避けて通ったのでは、私自身が生きる道を閉ざされるように感じています。どうしても生きるために、書かざるを得ませんでした」(「あとがき」より)と書いておられます。
最後に、ビデオニュース・ドットコムの番組案内では「規則8」までしか紹介されていませんので、
以下に全20規則を完全掲載しておきます。
(引用開始)
東大話法規則一覧
規則1 自分の信念ではなく、自分の立場に合わせた思考を採用する。
規則2 自分の立場の都合のよいうに相手の話を解釈する。
規則3 都合の悪いことは無視し、都合のよいことだけ返事をする。
規則4 都合のよいことがない場合には、関係のない話をしてお茶を濁す。
規則5 どんなにいい加減でつじつまの合わないことでも自信満々で話す。
規則6 自分の問題を隠すために、同種の問題を持つ人を、力いっぱい批判する。
規則7 その場で自分が立派な人だと思われることを言う。
規則8 自分を傍観者とみなし、発言者を分類してレッテル貼りし、実体化して属性を
勝手に設定し、解説する。
規則9 「誤解を恐れずに言えば」と言って、嘘をつく。
規則10 スケープゴートを侮辱することで、読者・聞き手を恫喝し、迎合的な態度を取
らせる。
規則11 相手の知識が自分より低いと見たら、なりふり構わず、自信満々で難しそうな
概念を持ち出す。
規則12 自分の議論を「公平」だと無根拠に断言する。
規則13 自分の立場に沿って、都合のよい話を集める。
規則14 羊頭狗肉
規則15 わけのわからない見せかけの自己批判によって、誠実さを演出する。
規則16 わけのわからない理屈を使って相手をケムに巻き、自分の主張を正当化する。
規則17 ああでもない、こうでもない、と自分がいろいろ知っていることを並べて、賢いところを見せる。
規則18 ああでもない、こうでもない、と引っ張っておいて、自分の言いたいところに突然落とす。
規則19 全体のバランスを常に考えて発言せよ。
規則20 「もし○○○であるとしたら、お詫びします」と言って、謝罪したフリで切り抜ける。
(付記・もう1冊読みました)
自宅静養中にもう1冊読みました。上記安冨歩氏の著書でも賞揚されている故・高木仁三郎さんの『原発事故はなぜくりかえすのか』(2000年12月20日刊/岩波新書)です。
1999年9月に発生したJCO臨界事故を機に、抗ガン剤による苦しい闘病生活の中、2000
年夏にテープに吹き込み、テープ起こしの原稿に一度手を入れたところまでで、ゲラを見ることなく死を迎えられたという、まさしく遺著ですが、その本の末尾には、「友へ 高木仁三郎からの最後のメッセージ」という一文が掲載されています。死後「偲ぶ会」に集まってくれるであろう多くの知友に託すために生前に書き残されていたものの抜粋とのことです。
これを書き写して、皆さんとともに味読したいと思います。
「 友へ 高木仁三郎からの最後のメッセージ
皆さん、ほんとうに長いことありがとうございました。体制内のごく標準的な一科学者として一生を終っても何の不思議もない人間を、多くの方たちが暖かい手を差し伸べて鍛え直してくれました。それによって、とにかくも、『反原発の市民科学者』としての一生を貫徹することができました。
反原発に生きることは、苦しいこともありましたが、全国・全世界に真摯に生きる人々と共にあることと、歴史の大道に沿って歩んでいることの確信からくる喜びは、小さな困難などをはるかに超えるものとして、いつも私を前に向かって進めてくれました。幸いにして私は「ライト・ライブリフッド賞」をはじめ、いくつかの賞にめぐまれることになりましたが、それらは繰り返し言って来たように、多くの志を共にする人たちと分かち合うべきものとしての受賞でした。
残念ながら、原子力最後の日は見ることができず、私の方が先に逝かねばならなくなりましたが、せめて「プルトニウム最後の日」くらいは、目にしたかったです。でも、それはもう時間の問題でしょう。すでにあらゆる事実が、私たちの主張が正しかったことを示しています。なお、楽観できないのは、この末期症状の中で、巨大な事故や不正が原子力の世界を襲う危険でしょう。JCO事故からロシア原潜事故までのこの一年間を考えるとき、原子力時代の末期症状による大事故の危険と結局は放射性廃棄物がたれ流しになっていくのではないかということに対する危惧の念は、今、先に逝ってしまう人間の心を最も悩ますものです。
後に残る人々が、歴史を見通す透徹した知力と、大胆に現実に立ち向かう活発な行動力をもって、一刻も早く原子力の時代にピリオドをつけ、その賢明な終局に英知を結集されることを願ってやみません。私はどこかで、必ず、その皆さまの活動を見守っていることでしょう。
いつまでも皆さんとともに 高木仁三郎 」
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☆今朝の定例の散歩(8:00~9:30)は、4人(一、公、喬、嘉)で行った。
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