―――*原発廃止*―――
*即・原発を廃止しても、使用済み燃料や原子炉廃材の放射能と100万年!
*低線量被曝に関しては、ECRR(欧州放射線リスク委員会)の「2010年勧告」を基調にする。
*国家権力の横暴を許さず、主権者である国民の命と生活を守る政権の樹立を!
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☆「メルマガ金原」No.1225 (一部省略)
成澤宗男氏『安倍晋三と極右歴史修正主義者は、世界の敵である』
安倍晋三という人物の極右政治家ぶりについては、今や世界的な「常識」というか「懸念材料」となっているようで、今年に入ってからだけでも、米英の有力紙誌に以下のような記事が掲載されています。
2013年1月2日 ニューヨーク・タイムズ(米)社説 日本の歴史を否定する更なる試み
原文
http://www.nytimes.com/2013/01/03/opinion/another-attempt-to-deny-japans-history.html?_r=0
訳文(Peace Philosophy Centre)
http://peacephilosophy.blogspot.jp/2013/01/new-york-times-editorial-criticizes-abe.html
2013年1月5日 エコノミスト(英)日本の新内閣 バック・ツー・ザ・フューチャー安倍晋三が組閣した ぞっとするほど右寄り内閣が、この地域に悪い兆し 原文
http://www.economist.com/news/asia/21569046-shinzo-abes-appointment-scarily-right-wing-cabinet-bodes-ill-region-back-future
訳文(ちきゅう座「交流の広場」掲載)
http://chikyuza.net/n/archives/29754
まだまだ探せばたくさん同種の記事があるでしょうが、まあこれ位にしておきます。というのも、「欧米でもこれだけ安倍の極右ぶりが批判されている」と快哉を叫んだところで、それで少しでも我が国の状況が好転するものでもないでしょうから。
それよりも、単に安倍を極右と決めつけるだけではなく、「彼が何を主張してきたのか」「その主張のどこが問題なのか」をしっかりと事実に基づいて検証することの方がはるかに重要でしょう。
そう思っていたところ、「Peace Philosophy Centre」に、週刊金曜日・企画編集委員の成澤宗男(なるさわ・むねお)氏による『安倍晋三と極右歴史修正主義者は、世界の敵である』という論考が掲載されました。
http://peacephilosophy.blogspot.jp/2013/01/muneo-narusawa-shinzo-abe-far-rightist.html
ここには、衆議院議員に初当選した当初からの安倍晋三の政治的傾向を丹念に跡づけるとともに、彼の選んだ閣僚の偏向ぶりにも注意を促すなど、非常に有益な論証がなされています(「Peace Philosophy Centre」による翻訳が予定されているとのことですが、原文自体、翻訳を想定して書かれているようです)。
私が特に注目した部分を抜粋してご紹介しましょう。
(引用開始)
下村(博文文部科学大臣)は2012年10月3日、アパホテルチェーンのオーナーとの会談で、「前回の安倍政権が掲げた『戦後レジームからの脱却』は、東京裁判史観や河野談話、村山談話など日本の近現代史の全てを見直すということです」と述べている。この「東京裁判史観」とは、安倍や下村など極右歴史修正主義者がよく口にするが、要するに日本を侵略国家として裁いた1946年5月3日から1948年11月12日まで開廷された極東軍事裁判は勝者による裁きであり、日本を侵略国家として裁いたのは認め難いという主張が前提にある。
だが対日講和条約は第11条で「日本国は、極東国際軍事裁判所並びに日本国内及び国外の他の連合国戦争犯罪法廷の裁判を受諾」する(Japan accepts the judgments of the International Military Tribunal for the Far East and of other Allied War Crimes Courts both within and outside Japan)と規定している。この「戦争犯罪」は、言うまでもなく中国を始めとしたアジア諸国への侵略を指す。
安倍や下村が「東京裁判史観」を「見直す」ならば、論理的に考えると政府としてこの裁判の無効を宣言し、同時に日本との講和条約に署名した世界48ヵ国に破棄を通告しなくてはならなくなる。それがいかに非現実的で愚かなことか、安倍に象徴される日本の極右歴史修正主義者は理解できないらしい。
彼らは侵略の事実を頑として認めようとせず、「自存・自衛の戦争」と居直り、その事実を認めることは「自虐史観」と非難するのだ。しかも教科書を通じ従軍「慰安婦」や南京大虐殺の事実を教えることに対しても、執拗に妨害し続けている。このような勢力が再び権力を握ったことは、日本の民主主義と国際上の信頼性にとって大きな脅威である。同時にそれは、アジアを始めとした国際社会への挑戦なのだ。
(引用終わり/下線は金原による)
1951年9月8日、サンフランシスコで署名された対日平和条約第11条全文は以下のような規定です。
http://www.ioc.u-tokyo.ac.jp/~worldjpn/documents/texts/docs/19510908.T1J.html
第十一条
日本国は、極東国際軍事裁判所並びに日本国内及び国外の他の連合国戦争犯罪法廷の裁判を受諾し、且つ、日本国で拘禁されている日本国民にこれらの法廷が課した刑を執行するものとする。これらの拘禁されている者を赦免し、減刑し、及び仮出獄させる権限は、各事件について刑を課した一又は二以上の政府の決定及び日本国の勧告に基く場合の外、行使することができない。極東国際軍事裁判所が刑を宣告した者については、この権限は、裁判所に代表者を出した政府の過半数の決定及び日本国の勧告に基く場合の外、行使することができない。
尖閣問題についての急進派が、決して「ポツダム宣言」などの外交文書を顧みることがないのと同じことで、彼らには「法的思考」の能力がそもそも欠落しているのではないか?と疑われます。
さらに、このことは、自民党「日本国憲法改正草案」の見事なまでの「反憲法」ぶりと通底しているのではないかというのが私の実感です。
なお、以前、成澤宗男さんの『「愛国者」をかたる奴隷たち』という痛快な短文をご紹介したことがありました(メルマガ金原No.1174)。こちらも再読していただければと思います。
http://kimbara.hatenablog.com/entry/2012/12/10/210529
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