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☆「メルマガ金原」No.788 (一部省略)
長瀧重信氏の「科学論」と島薗進氏による徹底批判
政府は、来年4月以降、現在の「警戒区域及び避難指示区域」を見直し、新たに、
① 避難指示解除準備区域
→年間積算線量20ミリシーベルト以下となることが確実であることが確認された 地域
② 居住制限区域
→現時点からの年間積算線量が20ミリシーベルトを超えるおそれがあり、住民の 被ば
く線量を低減する観点から引き続き避難を継続することを求める地域
③ 帰還困難区域
→長期間、帰還が困難であることが予想される区域(現時点で年間積算線量が50
ミリシーベルト超の地域)
の3区分とする方針を策定しました(12月26日・原子力災害対策本部「ステップ2の完了を受けた警戒区域及び避難指示区域の見直しに関する基本的考え方及び今後の検討課
題について」)
http://www.meti.go.jp/earthquake/nuclear/pdf/111226_01a.pdf
そして、上記「年間積算線量20ミリシーベルト」という数値にお墨付きを与えたのが、12月2日にとりまとめられた「低線量被ばくのリスク管理に関するワーキンググループ」の報告書です。
「報告書」 http://www.cas.go.jp/jp/genpatsujiko/info/twg/111222a.pdf
記者会見 http://live.nicovideo.jp/watch/lv75127877?ref=top (要会員登録/無料)
ポイントとなる部分を再度引用しておきます。
(抜粋引用)
「現在の避難指示の基準である年間20 ミリシーベルトの被ばくによる健康リスクは、他の発がん要因によるリスクと比べても十分に低い水準である。放射線防護の観点からは、生活圏を中心とした除染や食品の安全管理等の放射線防護措置を継続して実施すべきであり、これら放射線防護措置を通じて、十分にリスクを回避できる水準であると評価できる。また、放射線防護措置を実施するに当たっては、それを採用することによるリスク(避難によるストレス、屋外活動を避けることによる運動不足等)と比べた上で、どのような防護措置をとるべきかを政策的に検討すべきである。
こうしたことから、年間20 ミリシーベルトという数値は、今後より一層の線量低減を目指すに当たってのスタートラインとしては適切であると考えられる。
なお、現在の避難区域設定の際には、放射能の自然減衰を考慮に入れない等、安全側
に立って被ばく線量の推計を行ったこともあり、実際の被ばく線量は、年間20 ミリシーベルトを平均的に大きく下回ると評価できる。」
上記ワーキンググループの主査として「報告書」とりまとめの中心を担った長瀧重信(長崎大学名誉教授・元放射線影響研究所理事長)という人物は、4月15日の段階で、首相官邸ホームページに「チェルノブイリ事故との比較」という文章(共同執筆)を掲載したことで知られており(http://www.kantei.go.jp/saigai/senmonka_g3.html)、早くもその文章において、「福島の周辺住民の現在の被ばく線量は、20ミリシーベルト以下になっているので、放射線の影響は起こらない」と断言していたのですから、ワーキンググループの結論などはじめから決まっていた出来レースと言うしかありません。
さて、その長瀧重信氏が、「報告書」とりまとめと併行して行っていたのが、週刊「医学のあゆみ」における特集「原発事故の健康リスクとリスク・コミュニケーション」という企画でした。
12月3日付で発行された「医学のあゆみ」特集の「はしがき」として、長瀧氏が特集の狙いを率直に披瀝しています。
http://www.ishiyaku.co.jp/magazines/ayumi/AyumiArticleDetail.aspx?BC=923910&AC=10911
本メルマガは、何人もの大学の研究者に配信させていただいていますが、自然科学か社会科学かを問わず、「科学」についてのこのような発言を容認できる方がおられるでしょうか?
独裁者の言いなりにならなければ生命が危ない、という体制下の学者でさえ、もう少しましな言い方をしそうなものですが・・・。
どこがどうひどいかを説明するのも大変ですが、幸いにというか、島薗進氏(東京大学大学院教授/専攻は宗教学)が、徹底的な批判を書いておられました。
http://shimazono.spinavi.net/?p=263
長文なので、原文は上記サイトもしくは添付したテキストファイルでお読みいただくとして、以下に、
(1)自由な科学的討議よりも国際的合意を優先すべきの部分のみ引用します。批判は、 この後、
(2)専門「科学者」がもつとされる強い権限
(3)UNSCEARこそが唯一正しい科学言明の機関?
(4)長瀧氏の「科学的事実」とは何か?
(5)長瀧氏のいう「科学的事実」はどこまで信頼性があるのか
(6)専門科学者こそ決定権をもつという考え方
(7)委員会の構成
と続きます。
「科学」という一つの日本語をめぐって、世間から「科学者」と見られている人たちの中に、架橋しがたい大きな溝があるらしいということが分かりました。
まったく「原発問題」という切り口は、様々なことに目を開かせてくれるものです。
☆小出裕章 (京大助教) 非公式まとめ
1月9日 2日のセシウム線量急上昇の理由・汚染農産物のODA 小出裕章(MBS)
http://hiroakikoide.wordpress.com/2012/01/11/tanemaki-jan10/
☆Nuclear F.C : 原発のウソ
元である福島市の原子力センターに行ってきました
http://blog.livedoor.jp/ryoma307/archives/5692923.html
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*今日の「最低気温4℃→最高気温9℃」
☆今朝の定例の散歩(8:00~9:30)は、2人(公、嘉)で行った。
2012年1月11日水曜日
日本政府は、「かなりの汚染のものを、ODAと称して海外にむしろばらまいてしまおうという」方針。
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